「簡単に断れない。」(土屋賢二著:文藝春秋刊) 「今年のノーベル賞を受賞した二人の日本人は、学生時代、成績が悪かった、留年した、などと報じられている。この事実は私の知り合いに希望を与えている。 成績が悪かった中年サラリーマンは「おれもまだ捨てたものではない」と誤った希望をもった。ある男は「おれは落ちこぼれだった上に二回留年した」と鬼の首をとったように自慢し、ある銀行員は「田中耕一さんと同じサラリーマンだ」とますます増長した(ノーベル賞は成績の悪い男に贈られる賞でも増長する男に贈られる賞でもない)。」(P.206) この調子で引用を始めると、すべてツチヤ調になってしまいそうなので、いったんここで切る。 私のように、留年+中退なら大いに期待できそうだが、まだノーベル賞の連絡はない。 ところでノーベル賞が贈られるとしたらなんだろう。やっぱりノーベル平和賞しかないか。(笑) そういえば、スウェーデンを旅行したとき、ノーベル賞授賞式のパーティー会場を見せてもらったっけ。受賞者がスピーチをする段にも登った。ノーベル賞はもういいですね。 「今回とくに話題になったのは田中耕一さんである。その発言から、私と同じ教育観の持ち主だと知ることができた。彼は日本の教育のあり方を聞かれ、「そんな難しいことはとても答えられません」と語ったのだ。難しくて分からないものをわからないという態度は立派だ(わたしも、たいていのことには分からないと答える自信がある)。何よりも、「哲学もツチヤも廃止すべきだ」といった思いつきの提言をされなくてよかった。」(P.207) 田中耕一さんがそのような発言をしたかどうかは覚えていないが、「そんな難しいことはとても答えられません」と語ったというのは、田中耕一さんならありそうなことだ。 難しくて分からないものをわからないという態度は立派だ.。 わたしもたいていのことにはそう答える自信がある。 「思いつきの提言をされなくてよかった。」というのは、世の識者といわれる人たちへの嫌みだろう。 ところで、2002年は、小柴昌俊さんがノーベル物理学賞で田中耕一さんがノーベル化学賞だった。 Wikipediaによれば、「科学分野において修士以上の学位を保持しないノーベル受賞者は田中のみである。」とある。博士号がないということだ。 それにしても、ノーベル賞受賞者を決めるスウェーデン・アカデミーというところは、よく田中耕一さんを見つけてきたなと感心する。島津製作所もロビー活動をやったのだろうか? 個人的には、「日立製作所も頑張ってください。」と言いたい。 (なんのことかは誰にも分からないでしょうが!!)
日立製作所に知り合いがいるらしい。
投稿情報: mm | 2007年6 月19日 (火) 11:54